インド太平洋研究会 Indo-Pacific Studies

現代版IPR インド太平洋研究会へようこそ

「ヴェノナと現代史再検討」福井義高著

インド太平洋研究会主催 第1回オフライン研究会「太平洋問題調査会とコミンテルン — VENONA文書から読み解く」へ向けて。福井先生のペーパー「ヴェノナと現代史再検討」を拝読。早稲田の山岡道男教授太平洋問題調査会(IPR)研究会で報告をしたペーパーである。IPRに関する記述は限定的ながらも人物の確定がされている。

http://www.gsim.aoyama.ac.jp/~fukui/VenonaSummary.pdf?fbclid=IwAR0nrXgKLUkY9jnh5ke1VywkHPibeehtbJwnPAFSD8frGMZ4g-gmRc96q44

http://www.gsim.aoyama.ac.jp/~fukui/VenonaSummary.pdf

  

太平洋問題調査会(IPR)の準機関誌的位置付けの『アメラジア』に関係する人物として

「編集兼発行人フィリップ・ジャフィ共産党書記長でソ連エージェン トのブラウダーと極めて親しく、従妹がこれまた前述の中国共産党秘密工作員冀の妻とい う、親ソ親共の赤い資本家。ジャフィと頻繁に接触していたジョゼフ・バーンスティンが GRU のエージェントだったことをヴェノナが解明。」
「IPR には冀、バーンスティ ンをはじめゾルゲ・スパイ網の尾崎秀美、西園寺公一アグネス・スメドレー、陳翰笙ら が関わっていたほか、ヴェノナにより、中心的メンバーで GHQ の一員だったトマス・ビ ッソンが GRU エージェントだったことも明らかに。」
「IPR は東アジアに関心を持つ「進歩的」知識人が集まる国際団体とされていたけ れども、内実は古典的 Münzenberg Communist frontで、FBI にもマークされていた。」
「秘密共産党フレデリック・フィールド(大富豪ヴァンダ ービルト家の一員)は IPR の資金源であるとともに、チェンバーズ・スパイ網の一員。」
 
以上、IPRに関わった共産主義人物(スパイ)の確定がベノナ文書でされている。共産主義のどこがそんなに人々を魅了したのだろう?