第2回 “再び“やしの実大学in与那国
『与那国台湾往来記 「国境」に暮す人々』
講師 松田良孝氏
1998から2004年、八重山諸島民間グループが「島で島を語る」をテーマに八重山諸島で「やしの実大学」を開催。初代学長に篠遠喜彦博士、二代目に嘉数啓教授(琉大元学長)を迎え、考古学・海洋問題・島嶼経済・教育問題と島が抱えるさまざまな問題を議論してきた。これを受け2006から2008年の3年間は、琉大・大城肇元学長の主導で「沖縄太平洋教育ネットワーク・イニシアチブ」が展開された。
現在、八重山諸島・宮古島・奄美大島の琉球列島には自衛隊が配置され、台湾を巡る安全保障の議論が活発である。しかし、台湾と琉球列島は古代から歴史、文化を共有し、近現代史においても人物の交流は盛んであった。
2023年に開催した「第一回“再び“やしの実大学in与那国」では数千年前の台湾と与那国、そして琉球列島やサイパンをつなぐ考古学をテーマに取り上げた。第二回目は『与那国台湾往来記 「国境」に暮す人々』の著者、松田良孝氏を講師にお招きし、台湾が日本であった頃から戦後までの約半世紀にわたる近現代史の人々の交流を学ぶ。松田良孝氏は八重山毎日新聞記者として八重山から、そして今は台湾から八重山諸島と台湾の関係を見続けている。さらに台湾と交流を続ける地元与那国方言話者から島の文化と歴史を守る意義をお話いただく。
講師 松田良孝氏 略歴
石垣島など沖縄と台湾の関係を中心に取材を続ける。1969年生まれ。北海道大学農学部農業経済学科卒。十勝毎日新聞、八重山毎日新聞を経て、2016年7月からフリー。2019年台湾政府外交部のフェロー。著書に『八重山の台湾人』、『台湾疎開』、『与那国台湾往来記』(いずれも南山舎)、共著に『石垣島で台湾を歩く:もうひとつの沖縄ガイド』(沖縄タイムス社)。第40回新沖縄文学賞受賞作の小説『インターフォン』(同)もある。
さいたま市出身。ブログ「台湾沖縄透かし彫り」
場所:与那国 DiDi与那国交流館
日時:2024年3月31日(日)14時から
講師: 松田良孝氏
【3月29日(金)石垣島で「やしの実大学」創設者早川還暦祝いを兼ねたclosedの会があります】
参加無料:現地までの渡航、宿泊は自分で
参加申し込み先:indopacific.study@gmail.com
予算:クラウドファンディングで目標40万円程度
主催:インド太平洋研究会
後援:
DiDi 与那国交流館
「やしの実大学」八重山アドバイザリーグループ
八重山毎日新聞前編集長、上地義男
八重山観光フェリー相談役、池間義則
浦崎美紀子
宮良久
与那国町役場
与那国教育委員会
やしの実大学は、私が30年近く担当した笹川太平洋島嶼国基金の事業として「島と島を結ぶ」というコンセプトの下、八重山諸島の方達の協力を得て10年近く実施した事業です。笹川太平洋島嶼国基金は1988年、倉成元外相を議長に、島嶼国首脳を招き開催した会議の成果です。1989年創設された基金は初代担当者が突然いなくなるという混乱の後1991年から私が担当しゼロから立ち上げた基金です。業務指示が全て私のボトムアップという特殊な状況でした。