インド太平洋研究会 Indo-Pacific Studies

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A Very British Tilt 英国のインド太平洋政策サマリー(7)優先分野の特別提言

https://policyexchange.org.uk/wp-content/uploads/A-Very-British-Tilt.pdf

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優先分野の特別提言の3つ目はガバナンスと開発

米国主導のブルードットネットワークだけでなく、日本、シンガポールと協力し、インド太平洋の公共サービスとインフラを支援。

さらに以下の3つの分野を支援。英国お得意のソフトパワー、である。倫理教育、民主主義の浸透、教育。私がイギリスに期待する分野だ。

 

<インド太平洋(Public Integrity) フォーラムの設置>

“Indo- Pacific Public Integrity Forum” (IPPIF)

ヘンリー・キッシンジャーの指摘「倫理的エゴイズム」という英国の古い伝統(への反省?)を最初の示しつつ、

- インド太平洋地域の非常に多様なパートナー国の統治するエリートと国民の間での「バイイン」を確保し道徳的価値観を協調的な方法で政策を推進

 

具体的な提案
- インド太平洋における説明責任と市民の自由を促進、強化

- IPPIF は、世界人権宣言の 30 条の原則を堅持

- IPPIF は、インド太平洋地域における民主主義と市民社会の代表的の集まり

- 広く定義された人権アジェンダへの英連邦の連携と協力

  - 法の支配、民主主義、人権の運用は英連邦の重要な分野であり、ウェストミンスター議会モデルを英国は示せる。

 

<強い社会のための会議>

- インド太平洋地域の人口の多い中国、インド、インドネシアの2カ国は民主主義国。

- 有権者の利益や価値観、信念を反映しない政策は地域全体の支持を得られない。
- 社会的コンセンサスの形成促進のため「強い社会のための会議」の設立を支援。

- インド太平洋の多様な信念、利益、価値観を地域的なコンセンサスに形成することを支援

- 英国はこの地域のパートナーとして歓迎され、 正当で重要な存在として認識されるようになるかもしれない。(ここの原文は Britain may come to be perceived as a welcome, legitimate and vital regional partner. だが、大英帝国の面影いずこ?という感じだ。英国よもっと自信を持て。英国植民でいいこともたくさんして来たんだよ。)

 

<インド太平洋グッドガバナンス・イニシアチブ>

- 英国は、 広く定義された社会経済、ガバナンス、開発問題について、専門家による支援を提供
- 紛争・安定・安全保障基金のための FCDO の資金は、南・東南アジアと太平洋諸島に焦点を当てたIndo-Pacific Good Governance(IPGG)に。

- IPGGは米国を中心とし、優先分野には、汚職防止訓練、警察訓練、司法改革、初等・中等教育制度の強化支援
- 具体的にはインド太平洋諸国が英国のデジタル・ヘルス・イニシアチブにリンクできる
- ブリティッシュ・カウンシルによる英語と芸術に関するプログラムを拡大

- コモンウェルス・オブ・ラーニング(Commonwealth of Learning)とコモンウェルス大学協会(ACU)が英国とインド太平洋の大学との協力関係を構築強化