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バヌアツサイクロン被害支援<オンライン・バヌアツ講座>1

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いよいよオンライン・バヌアツ講座を始めます。

普段は気ままに気楽に書いていますが、これがバヌアツサイクロン支援寄付金に反映すると思うとちょっと緊張しています。

 

バヌアツ。

1980年、太平洋島嶼国の中で最後に独立した人口25万人の島嶼国家。(米国の信託統治から80-90年代に独立したミクロネシアの3カ国は若干状況が違うのでここでは省きます。)

ここに人が住んだ歴史は約3千年。100以上の部族(言語グループ)が常に闘争を続け、国家として統一されたのはまさに独立した1980年以降、たった40年の歴史しかありません。

 

その国家的枠組みは、世にもまれな英仏の共同統治、コンドミニアムと呼びますが、その植民地時代の遺産なのです。この英仏共同統治は、英国式の教育、言語、教会等とフランス式の教育、言語等、と2つのシステムが共存する形となりました。これは現在でも残って社会システムとして継続しています。

公用語はビスラマ、という英語が変形した共通語ですが、英語、フランス語も使用されています。そして島の人々は夫々の部族の母語も話すのです。一人が複数の言語を話している事になります。

 

バヌアツの場所は?

ソロモン諸島ニューカレドニアの間に位置します。それを聞いてハッと思った方はいますでしょうか?そう、第二次世界大戦中は連合軍、米軍の後方基地であったところです。ここにJFケネディも駐留していました。ミュージカル「南太平洋」の舞台です。

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今回サイクロンが通り過ぎたのはまさにこの連合軍基地があったサント島。中心地のルーガンヴィルには数年前ニュースになった中国が作った港があります。バヌアツの地政学上の重要性はこれでもわかると思います。昨年中国は台湾との長年の外交関係を持っていたソロモン諸島に断交をさせました。既に中国の債務を抱えるパプアニューギニアソロモン諸島ーバヌアツー独立に揺れる仏領のニューカレドニア。東西に連なるメラネシア諸島を着々と戦略的に手に入れようとしている中国。そこには多くの鉱物資源、森林、海洋資源。そして金の力でなんとでもなる「国家主権」があります。

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バヌアツという国名ですが、バヌアが土地、という意味。ツはそこにある、という意味。「私たちの土地」という意味です。中国の土地、ではないはずです。